Top_image
HOME > 一般のみなさま > 個別治療法の解説 > 成人 > 腹腔鏡手術 > TAPP(transabdominal preperitoneal approach)法

TAPP(transabdominal preperitoneal approach)法

TAPP  (腹膜腔アプローチによる腹腔鏡下鼠径部ヘルニア手術) について

TAPP法は英語のTransabdominal preperitoneal approachの略で、腹腔鏡(スコープ)を臍または臍に近い位置から挿入し,2本の操作鉗子(かんし)を通常臍の下の左右に横に2カ所入れ内視鏡の画像を映し出したモニターを見ながら行なう手術です(図1)。
TAPPでは腹腔内で鼠径ヘルニアを観察し、腹膜を切って空間を作成し、ヘルニアの穴(ヘルニア門)をメッシュでふさぎます(図2)。患部を腹腔内から見ると、ヘルニア門(筋肉の穴)から腹膜が飛び出してヘルニア嚢(ヘルニアの袋)を作っている様子がよく分かります(図3-1)。手術では、このヘルニア嚢を離断し、腹膜と筋肉の間に、メッシュを入れるために十分な広さのポケットを作ります(図3-2)。メッシュを入れた後は、メッシュがずれないように、タッカーと呼ばれる器具でメッシュを筋肉に固定します(図3-3)。その後、メッシュの上に腹膜を被せるように腹膜を縫い閉じます(図3-4)。これによりメッシュは腹腔内にむき出しでは残らず、腹膜のポケットの中にしまわれることになります。

TAPP(図1)
TAPP(図2) TAPP(図3)